サポートの働き − スポーツと聖書翻訳
松丸嘉也(サポート(子女教育)/パプアニューギニア)
ウィクリフの宣教師は、聖書を翻訳する人だけではありません。翻訳された聖書を読めるように読み書きを教える人と合わせて、これら2つの働きはウィクリフの「言語(学)」部門と呼ばれています。これはウィクリフの中心となる働きですけれど、これだけでは聖書の翻訳は進んでいきません。聖書翻訳を力強く進めるために、ウィクリフにはもうひとつ、「サポート」と呼ばれる部門があります。
サポートの働きをする宣教師は、聖書翻訳を色々な方法で助けたり支えたりしています。みんながそれぞれの役割を持って、力を合わせて、神様の言葉を世界中に届ける働きを続けています。飛行機のパイロット、コンピューター技術者、大工さん、自動車整備士、事務の働き・・・どれもみんな大切なサポートの働きです。
私は、宣教師の子ども達が通う学校で先生をしています。子ども達が学校に通えると、親である宣教師たちは、安心して自分達の仕事を進めることができます。私は中学生や高校生に体育を教えています。バレー、バスケ、サッカー、ソフトボール、フットボール、陸上などを教えています。ここの学校でも、サッカーは人気があります。生徒達がだんだんとスポーツが上手になっていくのを見ると、とてもうれしくなります。それだけでなく、クリスチャンとして成長していく様子を見て、本当に励まされます。
スポーツと聖書翻訳がこんな形で結びつくなんて、想像したことがありましたか?スポーツだけではありません。あなたの得意なことや好きなことが、色々な方法を通して、(聖書翻訳)宣教と結びついていくのです。神様がそのように用いてくださるのです。なんと素敵でワクワクすることでしょう!(『聖書ほんやく』2004年6月号(No.212)掲載)
「犬飼いのおじさん」モーセンさん
土井圭子(ボーカン語翻訳プロジェクト、日本ウィクリフ・メンバーケア担当主事)
私たちが住んでいる村の隣村にセーモンさんという人がいました。私たちが奉仕している地域に住むボーカン人で、私たちの仕事を手伝ってくれていた人です。
セーモンさんの家には犬が4−5匹いました。皆つやがよくて強そうな犬でした。狩が好きなセーモンさんは狩に連れて行く犬を大切に育てていました。そんなセーモンさんを私たちは「犬飼いのおじさん」と呼んでいました。犬が大好きな息子の信は犬飼いのおじさんをとても尊敬していました。信は私たちの村に犬飼いのおじさんが来ると、自分の犬を連れて行って見せたりしていました。私たちは犬を通してセーモンさんをもっと親しく感じるようになりました。
セーモンさんは、私たちが作った本のために多くの手伝いをしてくれました。「○○さんの犬は××さんの犬より良い。よく行水させているから。」という文章をくれたのもセーモンさんでした。ボーカン語の学習書の下書きができた時、後ろにつけた単語集を見て、「辞書ができた!」と満面の笑顔で喜んでくれました。セーモンさんはボーカン語をとても愛していた人でした。
セーモンさんは、私たちが今回帰国する少し前に病気で亡くなりました。とても悲しく辛いことでした。セーモンさんは亡くなりましたが、セーモンさんの笑顔は私たちの心に今も残っています。セーモンさんが手伝ってくれた奉仕の実も本という形で残っています。セーモンさんのような土地の人々によって私たちは助けられ、励まされて神様の仕事を続けています。(『聖書ほんやく』2007年4月号(No.221)掲載)
