神はみこころのままに、あなたがたのうちに働いて志を立てさせ、事を行わせてくださるのです。 (ピリピ書2章1)
パブア・ニューギニアヘ転任になってから、今年の9月で2年になります。 現在はSILの本部があるウカルンバを基点に、幅広くコンサルタントの仕事をしていますが、 最初の1年間は、ミルン湾地方のマイワラ村とラーベ村で現地語の小学準備校を開設するために、 教師の養成と教材作成の指導にあたりました。この言語にはすでに聖書が翻訳されているのですが、 あまり使われていないので、 大人だけでなく子どもたちにも現地語の読み書きを教えてあげる必要があります。 幸いこの国では、聖書の真理を学校で教えることが許されているので、 現地語の小学準備校は大切な役割をはたすことになります。
さてその一年間に、私と共に重荷をわかちあい霊的な交わりを深めることのできたマイワラ村の女性、 ローナ・キエブさんをご紹介したいと思います。 ローナは以前、小学校の先生をしていました。 今でも教職を続けるならば、公務員としてかなりの収入を得ることができます。 でもなぜ彼女は、村の無給の小学準備校の先生をすることにしたのでしょうか。
マイワラ村が位置するミルン湾周辺こは、スワウ族のことばが広く共通語として使われてきました。 また、小学校での教育は1年生からすべて英語で行われているので、 子供達は学んでいることがよくわからないまま成長し、 マイワラ語からだんだん遠ざかっていく絵果となりました。 これはパブア・ニューギニア全体に言えることで、現地語での教育の必要が叫ばれてきました。 そこでミルン湾地方では、昨年から現地語の小学準備校が正式に奨励されたのです。
小学校1年生を英語で教えた経験のあるローナにとって、 現地語での学びが子供達にどんなに益をもたらすかよく分かっていました。 クリスチャンである彼女はマイワラ語での読み書きと聖書の学びが、 子供達の知的また霊的成長に役立つことを主に期待して、 この小学準備校のために自分を献げることを決心したのです。 ローナには家族があります。ご主人と3人の子供達(8歳、5歳、0歳)、 そして日の見えない年老いたお父さんのお世話をしながらの生活です。 他に3人の女性がローナと共に先生として働くことになりました。 皆それぞれ家庭を持っており、いろいろな事情で休みがちになります。 けれどもローナだけは昨年の教材作成の時からずっと働き続けてきました。 こうして開校されたマイワラ小学準備校は活気にあふれています。
ここまでこぎつけるまでの苦労を、彼女はこう証ししてくれました。 「昨年、私の小学準備校に対す重荷を理解してくれる人はあまりいませんでした。 かえってあざ笑う人もいました。協力してくれる人がなく、あきらめようかと思う時もありました。 でも主は共にいてこの働きを導いていて下さることを、ピリピ2章13節から示し励まして下さいました」