ドキュメント

VMSの働きについて、片山進悟

関連画像 私の属するVMSは、翻訳された聖書が生かされるように大きく分けて2つの働きをしています。 識字教育を推進するためにメディアを使うことと、印刷された聖書では到達できない人々に福音を届けることです。

第1の使命はメディアを使って識字教育への動機付けをしたり、 テープを聞きながらテキストを目で追って字を学ぶなどの手段を提供することによって達成します。 第2の使命は、メディアによって目が見えない人や字を学ぶことができない人など、 聖書を読むことができない人達にも神の言葉へのアクセスを可能にすることです。 聖書を持っているだけで危険な地域では、 残念ながら聖書翻訳だけでは人々が福音にふれる機会を提供できません。 でも、ビデオやカセットテープ、放送は、宣教師が行けないような所にも入って行き、 一面では娯楽とみなされるので危険が少ないのです。 宣教師の働きが制限される地域がますます増えていますが、その替わりに主はメディアを用いておられます。

VMSの働きには、聖書ビデオの現地語への吹き替えや現地語の聖書朗読・讃美歌のカセット制作があります。 現地に行き、現地の人の声を録音するのです。99年の夏まで、私はプロダクションを担当し、 自分でもビデオの吹き替え録音に行ったほか、現地担当者の録音を編集し、3年間に22本の作品を完成させることができました。

もう1つの重要な仕事は、現地で制作されたビデオの品質管理です。著作権を持っている会社や団体が、 作品の使用許可を与えてくれていますが、その代わりに一定の品質を維持することが要求されています。 同じ期間に私がチェックした作品は、58本に上りました。 いかにこの働きが用いられているか、お分かりいただけると思います。

VMSは93年に発足したジャーズ(JAARS)で最も新しい部門で、私が加わった時には3人でしたので、 ダラスのSILからの応援を得ても、訓練の度に実質閉店休業になりました。 毎年12〜14人を訓練した結果、去年の秋からフルタイムの訓練スタッフを持てるようになり、私も訓練部門に移りました。 5人の訓練スタッフがいる中で、技術訓練の半分以上が私の肩にかかりましたが、主の助けにより任務を果たすことができました。 スタッフも慣れ、新たに1人与えられたので、今回は3分の1を担当しています。 訓練は、ルーテル聖書翻訳協会や南部バプテスト宣教団など、ウィクリフ以外の人達にも開かれていて、 今までにガーナ、スリナム、ペルーの人達が訓練を受け、今回は韓国のメンバーが含まれています。 まだまだ英語での説明にもどかしさを感じます。どうぞお祈り下さい。

去年の訓練の前に訓練スタッフの1人が、デジタル録音の「サンプリング」が良く分からないと言いました。 表現を変え、色々な角度から説明したところ彼は理解し、 それから2人で相談しながら教科書を書き換えて、訓練では彼がその部分を教えました。 この経験を通して翻訳者が、現地の人達と対話を繰り返し、聖霊の助けによって彼らを正しい神の理解に導き、 その人達が現地教会の核になっていく過程が良く分かりました。

VMSは発足当初から、宣教団体に限らず、現地の人達や一般の会社も含めた広い範囲のパートナーシップを求めてきました。 それは、私達ができることに比べて任務がはるかに大きいことを知っているからです。 また、現地化も早くからの目標の1つです。翻訳プロジェクトの終了などでSILが現地を去る日のことを考え、 現地の人達が地域でのVMSの働きを担うことができるようにするのです。 そのためVMS自体に数人のスタッフしかいなかった時から、 現地の人達に訓練を提供する場所をジャーズ以外にも作るということを考えてきました。 同じことが最近皆さんも耳にされるビジョン2025で言われていることにお気づきでしょうか。 新しく小さな部門ですが、神様はVMSにビジョンを与えてくださっています。

ジャーズ(JAARS)はアメリカのノースカロライナ州、ワクソーの町外れにあり、 ウィクリフをはじめとする福音宣教の働きを技術面で支える団体で、 航空、コンピューター通信、建築・保守、購買l輸送、バナキュラー・メディア・サービス(VMS)などの部門と、 人事、広報などの管理部門があり、約600人が働いています。 半数近くはボランティアで、退職後引っ越してきて長期に奉仕する人、数日から数ケ月滞在して奉仕する人など様々です。 片山夫妻は、唯−のアジア人メンバーです。